井六園が 茶問屋から小売業に転換した理由
井六園は元々茶問屋として始まりました。
お茶の製造卸売業として、文政元年(1818年)に京都で創業。
その結果、問屋業が次第に成り立たなくなってきたのが
井六園の小売転換の理由でした。
「古いやり方に固執していては継続していけない。
伝統の良さをふまえながらも、時代に応じた感覚を」
という、井六園7代目の井上六平氏が、一大決断を下したのです。
問屋としての実績があっても、小売は一般消費者が相手。
井六園のことなど誰も知りません。
そのため今では考えられないことですが、消費者は中々受け入れて
くれなかったそうです。
「井六園」が認知されるには、他社にはない商品を提供できなければならない。
模索を繰り返す中から「緑茶ティーパック」が誕生したのです。
緑茶のティーパックは、井六園が日本で初めて始めたもので、大ヒットしました。
こうして井六園は古き伝統を新しい視点と感覚で捉えるライフスタイルを
提案していく業界随一のメーカーとなっていったのです。